英国の警察官と復活のサンタクロース

朝から変わらず、英語の練習が始まる。予約していた講師が時間になっても現れず、プラットフォームから提案されたブリティッシュの老人を選んだ。簡単な自己紹介をしている中で、僕が俳優（トウキョウバイスのヤクザ）であり、彼は英国の警察官だという事がわかる。不思議なつながりであり、彼のお気に入りの作品はマイアミバイス（トウキョウバイスのマイケルマン監督の作品）だという。長い警察官人生の中で映画さながらの危険な事件にももちろん遭遇したようで、話がとにかく盛り上がった。

警察官を辞めた理由は、時代の変化に疲れたのだと言う。インターネットの普及により、多くの善人達の声よりも、ほんの一部のヘイトが膨大に拡大される。それに疲れたのだと言う。僕たちの世代は、それよりもう少し適応しているのかと思いきや、実はそうでもなくて、正義があると信じている人もおおい。

“I'm an extreme person, and I believe there's no such thing as justice in this world.”

そんなことを警察官だった老人に直接言ってしまう僕はあまりにも残酷だと自覚している。

"There may be no justice, but I live my life constantly feeling whether you're a good person or not. And you are a good person."

いつだって物語や言語表現には続きがある。老人は少し涙ぐんで、ありがとうと何度も言った。

昨夜、中村裕太郎と晩御飯を食べながら、ポケモンカードを買いに行こうと（それぞれのクリスマスのために）大きな家電量販店に向かった。ウキウキしながらカードコーナを除くと、ピカチュウやイーブイ（僕の世代のポケモン達）のカードは人気が高いらしく、全て売り切れていて、残っているのは新しい、例えばアローラの姿だとかなんとかの知らないキャラクター達であったので、購入を諦めた。ポケモンの世界も人気と知名度と、色々大変なんだな〜。

最近仲の良い監督に子供が生まれた。お世話になっている人に息子がいたな〜。アクションを教わっている川本先生はいつも娘の話をしていた。そう言うことをふと思い出し、せっかくおもちゃ売り場が隣にあるのも何かの縁だと、僕はプレゼントを贈ることにした。

店少し変わった店員さんが丁寧に説明をしてくれる。

監督の生まれたばかりの娘さんにはアンパンマンのピアノにした。中村裕太郎は赤ちゃんの気持ちがわかるらしく、音が鳴り、ピカピカ光るこれは間違いがないとテンション爆上げだった。僕はちょっと赤ちゃんの気持ちがわからないので、ゆうたろうの言うとおり、ピアノにしてみた。

中馬さん（お世話になっている）はクリスマス忘年化にも来てくれた、僕がバイトしていた時の常連さんで、今でも応援をしてくれている。息子さんは何が喜ぶだろう、と考えていると、大きなラジコンが目に入る。幼いころ、パチ屋の駐車場でよく父とそういう遊びをしていた事を思い出した。父とは良い記憶がないと思い込んでいたが、そうでもないのかもしれない。

難しいのは、五、六歳の女子である。プリンセスとか、おままごとが大好きだというが、一体何が喜ばれるだろう。女子の気持ちはやはりわからない、未だに。シルヴァニアだとか、プリンセスの衣装だとか考えたが、中村裕太郎は首を縦に振らない。「こういうのは追加で細かいアイテムが必要になるから親御さんの負担になる」と、眉間に皺を寄せている。裕太郎はご両親の気持ちを理解しているようだ。角に置いていたビーズで作るアクセサリーのセットがいい感じだったので、そちらにした。

おもちゃを選んでいる最中、いろんな人たちに声をかけられて何枚か写真も撮った。若い二人の女の子達は「お子さんいらっしゃるんですか？」と聞いてきたが、もしいたとしても居るとは答えないだろうな〜。

帰り道とても、とっても気分が良かった。今年はたくさん大変なことがあった。たくさんの人に助けてもらった。しんどくて、逃げ出したいと何度も思った。頑張ってよかったと心から思える。「ありがとう」と感謝でできる人がたくさんいる。僕は何て幸せだろう。この幸せを絶対に無くさないために、もっともっと頑張らなければいけない。

https://youtu.be/UfYduwOsM58?si=wichIl0e7Kbbrn64